一銘柄から、セクター全体へ。
自分の飛行機だけを見ていては、空全体の流れは分からない。
Chapter 12では、視線を一機の飛行機から周囲の空へ広げます。
同じ業種の企業は、似た経済要因の影響を受けやすく、景気局面によって相対的に強いセクターが入れ替わることがあります。
A社が上昇しました。それだけでは、A社固有の材料なのか、業界全体へ資金が向かっているのか分かりません。
そこでB社、C社、関連銘柄へ視線を広げます。
A社だけでなく、B社・C社も同時に強い。さらにセクター全体にも動きが見える。
そこで初めて、「個別株の動き」から「資金の流れ」へ仮説を広げます。
同業企業は、同じ風を受けやすい一方、反応の強さは同じとは限りません。
| 見るもの | 観察する質問 |
|---|---|
| 株価 | どの銘柄が先に動き始めた? |
| 出来高 | どの銘柄で参加者が増えている? |
| VWAP | どの銘柄が基準より強い位置を維持している? |
| 高値・安値 | どの銘柄の飛行構造が強い? |
| ニュース | 個別材料か、業界全体に関係する材料か? |
大切なのは「どれが一番上がったか」だけではなく、誰が先に反応し、誰へ広がったのかを見ることです。
ここまで来ると、最初に習った「為替は風」だけではなくなります。
管制塔の言葉を当てるのではない。
管制塔の言葉で、どの風が変わり、その結果どこへ資金が動いたかを見る。
こうして、市場全体の「配線図」が少しずつ見えてきます。
ある時期は半導体が強い。別の時期には銀行、資源、防衛、内需などへ資金が向かうことがあります。
これを難しく考えず、NIGHT FLIGHTでは、
と考えます。
ただし、毎回きれいな順番で資金が移るわけではありません。だからこそ、決めつけずに実際の値動きと出来高で確認します。
この飛行機はどう動いている?
仲間の飛行機も同じ方向?
資金はどこから、どこへ向かっている?
一銘柄の上昇は点です。関連銘柄へ広がれば線になり、セクター全体へ広がれば面になります。
点 → 線 → 面へ視野を広げることで、「株価を見る」から「資金の流れを見る」へ進みます。
自分の飛行機だけを見ていたころは、株価が上がった・下がっただけでした。
しかし周囲を見ると、仲間の飛行機がいる。編隊がある。そして、その編隊同士の間を資金が移動しています。
ここまでつながると、ニュース、金利、為替、出来高、個別株がバラバラの情報ではなくなります。
市場という空の「配線図」が、少しずつ見え始めます。
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