計器は未来を当てるためではなく、現在地を知るためにある。
PER・PBR・RSI・MACD飛行機には高度計、速度計、方位計、燃料計があります。パイロットは、一つの計器だけを見て飛びません。市場も同じです。
PER、PBR、RSI、MACDは、それぞれ違うものを観測しています。まず「何を見る計器なのか」で分けて考えます。
利益に対して株価がどの程度評価されているか。
純資産に対して株価がどの程度評価されているか。
最近の値動きの強弱。エンジン温度計のように見る。
トレンドや勢いに変化が出ているかを見る。
PER 10倍なら安く、30倍なら高い、と単純には決めません。高いPERには大きな成長期待が乗っている場合があり、低いPERには将来の利益減少への警戒が含まれている場合があります。
「機体そのものに対して、市場はいくらの値段をつけているのか」と考えます。
一定期間の値上がり・値下がりの強さから、値動きの偏りを見る指標。一般に0~100で表示されます。
70を超えても「すぐ下がる」とは限りません。強い上昇相場なら、高い状態が続くこともあります。
細かな計算式より先に、「値動きのトレンドや勢いの変化を見る計器」と理解します。
上昇の勢いが強まったか、弱まったか、方向転換の兆候が出ているかを観察します。
Chapter 6で一番大切な考え方です。
複数の計器が同じ方向を示すと、景色が変わる。
ならば、「高度は高いけれど、エンジンの勢いが少し落ちてきたかな?」という別の仮説になります。
| 計器 | 質問 |
|---|---|
| PER | 利益に対して、どんな期待が乗っている? |
| PBR | 会社の純資産・機体価値を市場はどう評価している? |
| RSI | いまエンジンは熱くなりすぎていない? |
| MACD | 進行方向や勢いに変化は出ていない? |
| 出来高・VWAP・騰落率など | ほかの計器は同じ景色を示している? |
数字を暗記するのではなく、数字の景色を見る。
操縦席の計器を確認し、高度も速度もエンジンの状態も見ました。しかし、どれだけ機体の状態が良くても、前方に巨大な積乱雲があれば飛行計画は変わります。
市場の天気:ニュース、経済指標、決算、中央銀行の発表。
次のChapterでは、市場の「気象情報」を見ていきます。
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