「上がった・下がった」の、その先へ。
株価の方向だけでは、飛び方までは分かりません。同じ上昇でも、勢いが増している機体と、勢いを失い始めた機体があります。
まず「方向」と「勢い」を分けて見る。
上がった・下がった、その先へ
4つの「飛び方」を見分けよう。
100 → 101 → 103 → 106 → 110
+1 → +2 → +3 → +4
上昇 + 加速
100 → 105 → 109 → 112 → 114
+5 → +4 → +3 → +2
上昇 + 減速
「上がっている」と「強くなっている」は同じではありません。 方向を見たあと、変化幅が拡大しているのか、縮小しているのかを観察します。
下降にも同じ考え方を使う
下落幅が -1 → -2 → -3 → -4 と拡大すれば「下降+加速」。-5 → -4 → -3 → -2 と縮小すれば「下降+減速」です。ただし、下降+減速は上昇を意味しません。
――この飛行機はいま、どう飛んでいる?
方向と勢いは分かりました。すると次のQUESTIONが生まれます。
その飛行を、何が支えているのだろう?
その飛行を支えているものは何だろう?
出来高とVWAPを加えて、もう一段深く見る。
出来高
値動きに、どれくらい市場参加が伴っているかを見る。
VWAP
現在価格が、その時点までの出来高加重平均価格に対してどこにいるかを見る。
時間
一枚の数字ではなく、9:30 → 10:30 → 14:00 → 大引けという飛行記録を見る。
9:30 +3.8%/出来高急増/VWAP上
10:30 +3.1%/出来高減少/VWAP上
14:00 +2.4%/さらに減少/VWAP上
ここから言えるのは、「高い位置を維持しながら、朝の急上昇からは減速し、市場参加も低下している」という観測です。未来を決めつける必要はありません。
――この飛行機はいま、どう飛んでいる?
ところが、さらに計器を増やすと問題が起きます。
……あれ? 計器が食い違っている。
どの計器が正しい?
なぜ、違うことを言っている?
計器が食い違ったとき、どう考える?
答えを探すのではなく、仮説を作る。
計器は多数決ではありません。RSI、MACD、VWAP、出来高、モメンタムは、それぞれ違う角度から同じ機体を観測しています。
観測した事実だけを並べる。
何が変わり始めたかを見る。
なぜそう見えるのか問う。
説明候補を一つに絞らない。
次のデータで確かめる。
一つのSIGNALから、一つの答えに飛びつかない。
朝の買いが一巡し、上昇モメンタムが減速している。
急上昇後の一時的な休憩で、高い価格を維持している。
銘柄固有ではなく、市場やセクターの気流で減速している。
新しい事実が出たら、仮説を更新して構いません。最初から当てることより、検証して考えを更新できることの方が重要です。
――この飛行機はいま、どう飛んでいる?
「まだ分からない。次のSIGNALを待つ。」も、一つの分析。
三つの深さは、一本の航路だった。
どう飛んでいる?
方向と勢いを見る。
何が支えている?
出来高・VWAP・時間を見る。
なぜ、その飛び方?
仮説を作り、次のデータで検証する。
同じ問いへ戻ってきました。違うのは、見える深さです。
ここまで私たちは、一機を見てきた。
でも、その機体は一機で飛んでいるのか?
周囲の空にも「気流」があります。
一機だけを見るのをやめて、周囲の空を見る。
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