NIGHT FLIGHT / CHAPTER 6 / JP

Chapter 6
計器の読み方

計器は未来を当てるためではなく、 現在地を知るためにある。

PER・PBR・RSI・MACD

✈️ 操縦席には、一つだけではない

飛行機には高度計、速度計、方位計、燃料計があります。パイロットは、一つの計器だけを見て飛びません。市場も同じです。

PER、PBR、RSI、MACDは、それぞれ違うものを観測しています。まず「何を見る計器なのか」で分けて考えます。

01 / PER

期待メーター

ファンダメンタルズ

利益に対して株価がどの程度評価されているか。

02 / PBR

機体価値メーター

ファンダメンタルズ

純資産に対して株価がどの程度評価されているか。

03 / RSI

過熱メーター

テクニカル

最近の値動きの強弱。エンジン温度計のように見る。

04 / MACD

進行方向・勢い

テクニカル

トレンドや勢いに変化が出ているかを見る。

① PER ― 期待はどれくらい?

PER = 株価 ÷ 1株当たり利益(EPS)

PER 10倍なら安く、30倍なら高い、と単純には決めません。高いPERには大きな成長期待が乗っている場合があり、低いPERには将来の利益減少への警戒が含まれている場合があります。

PERが低い=買い、ではない。
「市場はこの会社の利益をどう評価しているのだろう?」という質問を作る計器。

② PBR ― 機体をどう評価?

PBR = 株価 ÷ 1株当たり純資産(BPS)

「機体そのものに対して、市場はいくらの値段をつけているのか」と考えます。

PBR 1倍割れ=安い、と即断しない。
収益力か、将来性か、資本効率か、それとも一時的な売られすぎか。数字から質問を作ります。

③ RSI ― エンジン温度計

一定期間の値上がり・値下がりの強さから、値動きの偏りを見る指標。一般に0~100で表示されます。

🌡️ RSI = エンジン温度計

70を超えても「すぐ下がる」とは限りません。強い上昇相場なら、高い状態が続くこともあります。

RSI 70超: 「かなり熱くなってきた。少し注意して見よう」

④ MACD ― 方向に変化は?

細かな計算式より先に、「値動きのトレンドや勢いの変化を見る計器」と理解します。

上昇の勢いが強まったか、弱まったか、方向転換の兆候が出ているかを観察します。

ゴールデンクロス=絶対上昇、ではない。
📡「何か変化した可能性があります」と読む。

🚨 一つの計器だけで操縦しない

Chapter 6で一番大切な考え方です。

RSI 75 + 出来高急増 + 株価 > VWAP + MACD上向き + セクターも強い

複数の計器が同じ方向を示すと、景色が変わる。


RSIは高い しかし 出来高減少 + MACD鈍化 + VWAPへ接近

ならば、「高度は高いけれど、エンジンの勢いが少し落ちてきたかな?」という別の仮説になります。

🧭 数字ではなく「飛行状態」を見る

計器 質問
PER 利益に対して、どんな期待が乗っている?
PBR 会社の純資産・機体価値を市場はどう評価している?
RSI いまエンジンは熱くなりすぎていない?
MACD 進行方向や勢いに変化は出ていない?
出来高・VWAP・騰落率など ほかの計器は同じ景色を示している?

数字を暗記するのではなく、数字の景色を見る。

☁️ 次は「天気」を見る

操縦席の計器を確認し、高度も速度もエンジンの状態も見ました。しかし、どれだけ機体の状態が良くても、前方に巨大な積乱雲があれば飛行計画は変わります。

市場の天気: ニュース、経済指標、決算、中央銀行の発表。

次のChapterでは、市場の「気象情報」を見ていきます。

📝 観察メモ

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