寄り道研究所 · COLUMN
NANO HOLDINGS / 4571

薬を作る会社から、
価値を育てる会社へ。

NANOホールディングスを、従来型の「創薬会社」という一つの枠だけで見てよいのだろうか。いま同社が目指す姿を、五つのリソースから考える。

寄り道研究所|2026年9月|考察コラム

会社の役割が変わり始めている

新しい薬を研究し、臨床試験を進め、承認と販売を目指す。それは創薬会社の重要な仕事である。一方でNANOホールディングスは、有望な生命科学の資産を見いだし、育て、国内外で価値につなげる事業へと軸を広げているように見える。

私の仮説は、同社が「薬を作って売る会社」から「生命科学の価値を見つけ、組み合わせ、世界へ届ける会社」へ移行する過程にある、というものだ。これは完成した姿の断定ではなく、これからの開示で確かめていく見取り図である。

五つのリソースが交わる場所

「化学反応」はどこで見えるか

五つを並べるだけでは価値は生まれない。たとえば有望な技術を選び、開発を進められる経営陣と資金をつけ、臨床で価値を確かめ、適切な条件で世界市場につなげる。その一連の仕事が、別々の力をひとつの成果に変える。

期待したいのは「提携の数」より、技術が前へ進み、契約と収益に結びつく再現性だ。

焦らず見るための四つの確認点

上を向きながら、足元も見る

NANOが目指す方向には可能性を感じる。資本、経営、科学、臨床、世界への道が結びつけば、日本に眠る技術の価値を開く役割を果たせるかもしれない。

ただし、化学反応の時期や結果はまだ決まっていない。だからこそ、期待を持ちながら一つずつ確かめたい。人は考える、AIは検証する。希望を持つことと、検証を続けることは両立できる。

※本稿は事業の方向性に関する筆者の仮説です。将来の収益や株価を保証するものではありません。掲載時点の公開情報や契約条件を確認してご判断ください。