CHAPTER 1

市場という「空」を見る

個別株という一機の飛行機を見る前に、
まず市場全体の空模様を確かめます。

一つの株だけを見ていると、動いた理由を見誤ることがある。 飛ぶ前に、まず空全体を見る。

その下落は、その会社だけの問題でしょうか

気になる銘柄の株価が下がると、私たちはすぐにその会社のニュースを探します。

自分の銘柄前日比 −2.0%
日経平均前日比 −2.1%
TOPIX多くの業種が下落
東証全体値下がり銘柄が優勢

「会社が悪い」のではなく、市場全体が下がっただけでは?

個別株を正しく理解するには、先にその飛行機が飛んでいる「空」を確認します。

①代表的な指数を見る

市場全体を一目で眺めるための計器が、株価指数です。

日経平均TOPIX 東証グロース市場250海外主要指数

一つだけでなく複数の指数を見ると、大型株だけが強いのか、市場全体に買いが広がっているのかが見えてきます。

指数は「今日の空は晴れか、曇りか」を知るための計器。

②上がった銘柄と下がった銘柄の数を見る

日経平均が上昇していても、すべての株が上がっているとは限りません。影響力の大きな一部の銘柄だけで、指数が押し上げられることもあります。

上昇に広がりがある値上がり銘柄が多く、複数の業種へ資金が広がっている。
指数だけが上がっている値下がり銘柄のほうが多く、一部の大型株だけが指数を支えている。
指数の高さだけでなく、上昇の「広さ」も見る。

③売買代金と出来高を見る

株価が上がっていても、参加者が少なければ勢いは続かないかもしれません。売買代金や出来高は、市場にどれほど人と資金が集まっているかを示します。

上昇+売買活発多くの資金を伴った、力のある上昇かもしれません。
上昇+売買低調参加者が少なく、見かけほど強くない可能性があります。

価格だけでなく、その動きを支えている市場の熱量も観察します。

④業種ごとの空模様を見る

市場全体が曇っていても、すべての場所が同じ天気とは限りません。銀行、防衛、半導体、自動車、医薬品など、業種ごとに強弱があります。

個別株が上がったとき、同じ業種も一緒に上がっていれば、企業固有の材料だけでなく、業種全体への資金流入が背景にあると考えられます。

市場全体 → 業種 → 個別株
大きな空から、少しずつ視野を絞っていく。

市場全体と違う動きに注目する

市場全体が下がっているのに、ある株だけが上がっている。これは大切な手掛かりです。

決算、受注、新技術、政策、需給など、その銘柄だけに特別な力が働いている可能性があります。反対に、市場が上がる中で下落している株にも、固有の弱さが隠れているかもしれません。

同じ方向に動く理由と、逆らって動く理由を分けて考える。

確認フライト:まず何を見る?

保有株が朝から2%下落しています。

慌てて売る前に、次の順番で空を確認してみましょう。

この順番で見る理由

市場全体、業種、個別企業の順に原因を切り分けるためです。市場全体と同程度の下落なら、企業固有の異変とは限りません。反対に市場へ逆らう動きなら、その銘柄独自の理由を詳しく調べます。

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次のフライトへ

Chapter 1では、個別株を見る前に市場という「空」を確認しました。

Chapter 1 空→Chapter 2 風→Chapter 3 資金

同じ空を飛んでいるのに、なぜ上がる株と下がる株があるのでしょうか。

Chapter 2「風」を読むへ続きます。